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『3秒で心電図を読む本』、山下武志氏の今春の新刊です

2010/03/31

 循環器プレミアムのボードメンバーであり「心房細動塾」をご執筆いただいている山下武志氏の新刊が上梓されました。タイトルは『3秒で心電図を読む本』(メディカルサイエンス社刊、税込3570円)。

 循環器プレミアムで山下氏の著書を紹介するのは、『不整脈で困ったら』に続き2冊目ですが、同書は『心房細動に出会ったら』の続編という位置づけでした。今回の表紙を見たときの印象は「だんだんタイトルが過激になっているな」――。さっそく読んでみました。

 循環器領域では現在、様々な画像診断がアクセスよく使えるようになっています。その分、臨床における12誘導心電図の位置づけは、以前よりかなり限定的になったといえるでしょう。それでも、心電図検査は循環器領域で最も簡単に行える検査の1つであり、結果がすぐに分かることから、日常診療での存在価値は失われていません。

 では、どう活用すればよいのか。山下氏は心電図を読むとき、心電図以外の検査がほとんどなかった時代の「心電図上に現れている情報は1つ残らずすべて拾い上げる」姿勢ではなく、「次に何をすべきかをその場で判断するために必要な情報のみ、スピーディーに読み取る」姿勢で臨むべきと主張します。

 循環器領域の日常臨床で見逃してはならない疾患は何か、多様な画像診断の活用を前提とした現在の循環器外来の診断の流れの中で、どこまでを心電図検査の守備範囲とするか。本書ではこのような現状認識を明確にした上で、具体的に心電図のどこを読めばよいかが分かりやすく解説されています。「これなら“3秒”ですむはず」というのが、タイトルに込められた山下氏のメッセージと読み解きました。

 もちろん、「心電図は朝飯前」であるはずの循環器専門医の先生方には釈迦に説法という一面もありますが、心電図検査についての現状での位置づけを確認する書として、さらに、心電図検査に関して研修医やコメディカルの方々への指導に際して推薦する書として、いかがでしょうか。

(高志昌宏@循環器プレミアム編集長)


『3秒で心電図を読む本』 山下 武志 著
メディカルサイエンス社 発行(A5判、172ページ)
税込3570円、ISBN :978-4-903843-07-0

連載の紹介

循環器プレミアム編集部から
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