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ヘッドハンターがまず声を掛ける医師の条件

2015/06/24

 当社はエグゼクティブ・サーチ、いわゆるヘッドハンティングを社業としています。クライアントである医療法人から依頼を受け、求める条件に合致する最適な医師を探し、引き合わせるのが仕事です。

 実際に候補者とお会いすると、「なぜ私の名前が挙がったのか」というご質問をよく受けます。そこで今回はエグゼクティブ・サーチが実際にどのようなプロセスで進められていくのかをご紹介します。ぜひ当事者になったつもりで読んでいただければと思います。

自薦の「登録型」と他薦の「サーチ・スカウト型」
 人材ビジネスは、そのビジネスモデルにより大きく「登録型」と「サーチ・スカウト型」に分かれます。求職者が登録した条件に合致する求人者(医療法人など)を紹介する「登録型」と、求人側の希望条件を満たす人材を探し出す「サーチ・スカウト型」の2つです。

 「登録型」は「バンク型」とも言われます。求職者が自ら開示した情報を蓄積するインターネットの求人サイトなどがそれに当たります。これに対して当社は「サーチ・スカウト型」に該当します。「登録型」は自ら情報を開示するため「自薦」、「サーチ・スカウト型」は周りの方からの評判(評価)情報のため「他薦」と言い換えることができます。

 「登録型」は求職者の採用決定ごとに費用が発生する成功報酬方式を採用しています。扱う件数も多い。自ら転職の意思を持ち、数多くの求人案件の中から自分の希望に合う転職先を選びたいという医師、早急に医師を獲得したい病院にとって、「登録型」は使い勝手の良いサービスとなるでしょう。

 一方、「サーチ・スカウト型」は、採用の決定にかかわらず、求人者(医療法人など)との契約時点から費用を頂くリテイナー方式(前払制)を取っています。スカウト対象者に転職の意思があるかどうかは会ってみないと分からず、仮に転職意思があったとしても大学医局人事に属していることが多いため、斡旋し入職いただくまでには期間を要します。従って、「サーチ・スカウト型」は中長期的な経営計画の中で目玉となるような医師を獲得しようとする案件の依頼に絞られていき、幹部クラス(院長候補~部長クラス)の案件が必然的に多くなります。

 我々サーチ会社は、対象となる候補者を全国から探し出す作業から着手します。その際に、作業に伴う活動費や人件費が必要となります。そのために費用を前払いで頂くのです。こうした点から「サーチ・スカウト型」が、採用決定後に費用が発生する成功報酬型では成り立たないビジネスモデルであることがお分かりいただけるかと思います。「サーチ・スカウト型」の契約から入職に至るまでのフローは以下の通りです(図1)。

著者プロフィール

武元康明(半蔵門パートナーズ株式会社代表取締役)●1968年生まれ。航空業界を経て大手商社系の人材ビジネスに携わり2003年、サーチファーム・ジャパン(株)設立に参加、07年社長就任、17年1〜3月会長。企業トップや医師のスカウトに特化した半蔵門パートナーズ(株)代表を務める。

連載の紹介

医師ヘッドハンティングの舞台裏
事業者が求める人材をピンポイントで“発掘”するエグゼクティブ・サーチ(ヘッドハンティング)。本連載では医師のエグゼクティブ・サーチを手掛ける企業のトップが、採用側の病院の事情や声を掛けられる医師の条件、交渉の進め方などスカウト活動の舞台裏を明らかにします。
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