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2万軒のチラシ配布で来院はたったの18人…

2014/09/08

 さて前回は、ポスティングでチラシを戸別に投函し、その効果はどうだったのか、というところで期待を持たせつつ終えてみた。

 チラシを入れてから既に1年が経過しているが、「チラシを見て来ました」という新患は今のところ18人。1人当たりの平均保険点数から考えて、全くコストが回収できていない。もちろん、これからまだ来院する可能性はあるのだが、ちょっと残念な結果だった。

 悔しいので、今後のことも考え18人の属性などをチェックしてみる。配布後2カ月で9人が受診し、その後毎月1人、2人と受診があり、1年後でも来ている人がいる。年齢や疾患に特徴的なものはなし。その後の再来が確認できたのが、18人中5人であった。

 今から思えば、これには地域性が関係しているのかもしれない。当院がある地域は、どちらかといえば保守的な土地柄で、かかりつけの医院も行きつけの商店も、簡単には変えないような雰囲気がある。これが新興住宅街で、患者が受診先を変えやすいような地域であれば、結果はまた違った可能性もある。

競合クリニックに不満を持つ患者が来院
 ポスティングを行った後、開業時に折り込み広告を入れなかったエリアから数人受診があり、思い出してみると、そこは近くに眼科があるので選択肢から外したのだった。来院した患者さんに聞いてみると、距離的には当院よりその眼科の方が近いのだが、交通の便が悪く、当院の方が来やすいそうである。

 また、今回のポスティングで当院から1.5kmほど離れたエリアを選ぶとき、眼科クリニックのある地区は積極的に選択しなかったのだが、たまたま配布エリアが某眼科医院近くになったところがあった。その医院に大変不満を持っていた患者さんが、チラシで当院を知り、現在リピーターになってくれている。疾患が緑内障で定期検査、それも保険点数の高い視野検査が必要な方なので、これはチラシの成果といえるだろう。

 今後またチラシを入れることがあれば、競合クリニックのエリアは要チェックだが、ケンカを売るようなものなので、積極的にはやりづらい部分がある。院長が高齢化していて閉院しそうなところならよいのかもしれないが……。

著者プロフィール

今卓人(ペンネーム)●2000年代後半、大都市近郊に無床の眼科診療所を開業。白内障などの手術は手掛けず、検査や処置を中心に、こぢんまりとした形で運営している。アレルギー疾患の診療を得意としており、患者もアレルギー性結膜炎などが多い。

連載の紹介

崖っぷち医院 ただいま経営立て直し中!
本連載の舞台は、MBAの資格を持つ医師・裴英洙(はいえいしゅ)氏が率いるコンサルティング会社、メディファーム(株)の力を借りて経営立て直しを進めてきた眼科診療所。収入の伸びが止まった状態から脱却し、再建を果たしつつある院長に、これまでの取り組みを振り返っていただきます。
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