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交通事故搬送の患児が帰宅後死亡、医師の対応の是非は?

2022/03/23
大島 眞一(大阪高裁 部総括判事)

 交通事故の患者を診療し、死亡などのあしき結果に至った場合、患者側が医療事故であるとして訴訟を提起することがあります。ここで医療機関側の過失が認められると、交通事故と医療事故が重なってあしき結果が生じたとして、交通事故を起こした加害者と、診療を行った医療機関が、損害をどう賠償するかという問題が生じます。

 今回は、そうした事案の1つとして、最高裁平成13年3月13日判決(民集55巻2号328ページ)を紹介します。交通事故と医療事故が競合した場合の法的な処理が問題となったものですが、ここでは、そもそも医師に過失があったといえるかを検討してみます。

著者プロフィール

おおしま しんいち氏●1984年神戸大学法学部卒、司法修習生(38期)。京都地裁判事、大阪高裁判事、神戸大学法科大学院教授、大阪地裁判事などを経て、2017年徳島地家裁所長、2018年奈良地家裁所長、2020年2月より現職。大阪地裁では医療訴訟を扱う医事部の総括を務めた。『Q&A医療訴訟』(判例タイムズ社)などの著書がある。

連載の紹介

裁判官が語る医療訴訟の実像
医療訴訟が提起されたらどのようなプロセスを経て和解や判決に至るのか、個々の裁判に影響を与えるリーディング・ケース(重要判例)とは――。大阪地裁で医療訴訟を専門に取り扱った経験を持つ著者が、これまでの経験を踏まえ、医療訴訟の実像を分かりやすく紹介します。
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