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「何かあれば受診するように」の説明で敗訴

2019/11/27
大島 眞一(奈良地家裁所長)
「何かあれば受診するように」の説明で敗訴の画像

 今回は、患者が退院する際、医師にどのような療養方法の指導、説明が求められるかについて考えてみます。
 療養方法の説明としては、薬の服用方法、通院に関する説明などがあり、訴訟で争われることが多いのは、「どのような症状が現れると病院を受診する必要があるか」の説明です。今回紹介する最高裁平成7年5月30日判決(判例タイムズ897号64ページ)は、退院時の療養指導に注意義務違反があるとしたものです。二審の大阪高裁では、注意義務違反を否定しており、この判決を破棄し、差し戻した形となりました。

著者プロフィール

おおしま しんいち氏●1984年神戸大学法学部卒、司法修習生(38期)。京都地裁判事、大阪高裁判事、神戸大学法科大学院教授、大阪地裁判事などを経て、2017年徳島地家裁所長、2018年11月より奈良地家裁所長。大阪地裁では医療訴訟を扱う医事部の総括を務めた。『Q&A医療訴訟』(判例タイムズ社)などの著書がある。

連載の紹介

裁判官が語る医療訴訟の実像
医療訴訟が提起されたらどのようなプロセスを経て和解や判決に至るのか、個々の裁判に影響を与えるリーディング・ケース(重要判例)とは――。大阪地裁で医療訴訟を専門に取り扱った経験を持つ著者が、これまでの経験を踏まえ、医療訴訟の実像を分かりやすく紹介します。
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