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医療訴訟で裁判所の「人証調べ」に呼ばれたら
紛争当事者以外の医師が要請を受けることも

2018/02/28
大島 眞一(徳島地家裁所長)
医療訴訟で裁判所の「人証調べ」に呼ばれたらの画像

 今回は、医療訴訟のプロセスについてご紹介します。患者側が訴えを起こす前の段階から、順を追って見ていくことにしましょう。患者側との間で紛争が発生する際、医療機関側は、患者や患者側弁護士から「医療過誤の疑いがある」として、カルテの開示請求や、それに引き続き協議の申し入れをされることが多いと思います。
 こうした申し入れがあると、医療機関側は対応について弁護士と協議することが多くなります。大手の医療機関であれば大抵、顧問弁護士と契約していますし、顧問契約を結んでいない診療所でも医師会などを通じて弁護士の紹介を受けることができます。
 医療機関側の弁護士は、患者側が問題とする医療行為に法的責任があるかを検討します。カルテに基づき医師や看護師などから事情聴取をして、事実関係を把握した上で当該医師の意見を聞き、法的観点から過失の有無などを検討することになります。比較的簡単な事案で、医療機関に責任がないといえるような場合を除き、患者の診察をした医師だけではなく、その分野に詳しい他の医師などから意見を聴取することもあります。

著者プロフィール

おおしま しんいち氏●1984年神戸大学法学部卒、司法修習生(38期)。京都地裁判事、大阪高裁判事、神戸大学法科大学院教授、大阪地裁判事などを経て、2017年徳島地家裁所長、2018年11月より奈良地家裁所長。大阪地裁では医療訴訟を扱う医事部の総括を務めた。『Q&A医療訴訟』(判例タイムズ社)などの著書がある。

連載の紹介

裁判官が語る医療訴訟の実像
医療訴訟が提起されたらどのようなプロセスを経て和解や判決に至るのか、個々の裁判に影響を与えるリーディング・ケース(重要判例)とは――。大阪地裁で医療訴訟を専門に取り扱った経験を持つ著者が、これまでの経験を踏まえ、医療訴訟の実像を分かりやすく紹介します。
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