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職員駐車場での盗難で責任を追及された院長

2021/04/13
服部 英治(社会保険労務士法人名南経営)

イラスト:畠中 美幸

 A診療所は郊外に立地する内科診療所である。患者用の駐車場の他、職員用の駐車場が少し離れた場所にあるが、先日、職員駐車場に止めていたスタッフB子の自家用車が車上荒らしの被害に遭った。座席にカバンを置いたままにしていたため、窓ガラスを割られてカバンの中にあった私物を盗られてしまったようだ。

 B子は警察に盗難届を出した。顔見知りによる犯行ではないかと疑ったB子は、近くの商店の防犯カメラに見覚えのある者が映っていないか知りたいとのことで、院長が商店まで付いて行って防犯カメラの映像提供を依頼したが、協力は得られなかった。

 院長は落ち込んでいるB子を慰めたが、院長が「これからは、車の中に物を置くのであれば、窓から見えないようにするかトランクに入れておかなければ」と諭したところ、B子の顔つきが変わった。「どうして、うちは駐車場に防犯カメラがないんですか。今のご時世、どこにでも防犯カメラはあるし、クリニックから離れた場所にある駐車場なら、なおのこと被害に遭いやすいから、設置すべきだったのではないですか」と問い詰めるような口調で言葉を返してきたのだ。

 確かに、街を歩いていても数多くの防犯カメラを見かけるし、街中のカメラのおかげで犯罪者の逮捕につながったというニュースは院長もしばしば耳にしていた。しかし、まさかB子の不満の矛先が自身に向けられるとは思いもしなかったので、院長は驚いた。今後どう対処すればよいのか分からなかった院長は、知人に紹介してもらった社会保険労務士に相談してみることにした。

連載の紹介

院長を悩ます職員トラブル大研究
遅刻や無断欠勤を繰り返す、患者への態度が悪い、派閥を作って人間関係を悪化させる……。職員が引き起こす様々なトラブルに頭を悩ませている院長は少なくありません。この連載では、トラブル介入の経験豊富な社会保険労務士、コンサルタント、現場の事務長がリレー形式で実例を紹介し、効果的な対処法を伝授します。
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