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電話を取らない若手、院長発案のルールで改善

2020/09/08
服部 英治(社会保険労務士法人名南経営)

イラスト:畠中 美幸

 Aクリニックは院長、看護師の他、常勤事務職員2人で運営している内科診療所だ。事務職員のB子は勤続5年目で、患者のことも対外的な対応も知り尽くしているベテラン職員。もう1人のC子は最近、中途採用した20歳代前半の職員である。

 今春、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が拡大する中、事務職員は、受付・会計時の感染防止策などの手間が増え、ピリピリした状態にあったが、それに輪をかける状況が生じた。C子がほとんど電話を取らず、B子の負担が増えてしまったのだ。

 新型コロナの流行の影響からか、Aクリニックではここ数カ月、問い合わせの電話が増えてきた。発熱患者の受診に関する問い合わせや、院内の感染対策、ワクチン接種などに関する質問のほか、インターネットを使いこなせない高齢者層の予約キャンセルの連絡が増えたのだ。

 もともとC子は、電話を積極的に取る方ではなかったが、電話の件数が増加している中でもなお消極的であり、B子がほぼ全ての電話を取るはめに。これまでもB子はC子に、きちんと電話を取るよう求めてきたが、一向に改まらないことで立腹。院長に助けを求めることにした。

 B子はある日、院長に「相談があるので、勤務が終わったら話を聞いてほしいです」と申し出た。そして、その日の勤務終了後、B子は院長に対し「C子がほとんど電話に出ないので何とかしてもらえませんか」とストレートに訴えた。ところが院長は、「何だそんなことか」と高をくくり、「本人に『電話に出てくれ』と言えばいいじゃないか」と答えてしまった。B子は顔を真っ赤にして「そんなことは何度も伝えています!」と反論。院長は、思っていたより事態が深刻であると認識し、「このままではB子が辞めると言い出すのではないか」と懸念した。

連載の紹介

院長を悩ます職員トラブル大研究
遅刻や無断欠勤を繰り返す、患者への態度が悪い、派閥を作って人間関係を悪化させる……。職員が引き起こす様々なトラブルに頭を悩ませている院長は少なくありません。この連載では、トラブル介入の経験豊富な社会保険労務士、コンサルタント、現場の事務長がリレー形式で実例を紹介し、効果的な対処法を伝授します。
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