日経メディカルのロゴ画像

コロナ禍で診療所廃止を決断した高齢院長

2020/08/05
加藤 深雪(社会保険労務士法人第一コンサルティング)

イラスト:畠中 美幸

 今回は、「職員トラブル」という連載のテーマから外れるが、新型コロナウイルス感染症COVID-19)が流行する中、閉院を決断した診療所の高齢院長のケースを紹介したい。

 西日本の都市部に立地するFクリニックは、地元で約40年内科診療所を営んできた。G院長は既に80歳を超え、3人のスタッフもベテランぞろい。勤続年数が最も長いスタッフは、20年以上、Fクリニックで働いてきた。

 院長は視力や体力の衰えを日々痛感しているが、かかりつけで受診してくれている患者や、長く勤めてくれている職員たちのことを考えると辞めるに辞められず、診療時間を短くするなどして運営を続けていた。親族に後継者はおらず、自分が引退したら診療所を廃止すると決めていた。

 「体力の続く限り、運営を続けたい」。G院長はそう考えていたが、新型コロナウイルス感染症の流行で状況は急変した。今年3月の時点では、患者数などに大きな変化は見られなかったが、4月に緊急事態宣言が出されて以降は、みるみる患者数が減っていき、約半分となった。Fクリニックの患者層は、高齢世代が多くを占めており、コロナ感染のリスクを考慮しての受診控えによるものと思われた。

連載の紹介

院長を悩ます職員トラブル大研究
遅刻や無断欠勤を繰り返す、患者への態度が悪い、派閥を作って人間関係を悪化させる……。職員が引き起こす様々なトラブルに頭を悩ませている院長は少なくありません。この連載では、トラブル介入の経験豊富な社会保険労務士、コンサルタント、現場の事務長がリレー形式で実例を紹介し、効果的な対処法を伝授します。
忙しい先生の代わりに開業に必要なアレコレ集めました
『日経メディカル開業サポート』オープン!

「開業したいけど、何から手を付ければいい?」
「テナントではどんな物件があるの?」
「先輩開業医の経験談を聞きたい」今までこう思った経験はありませんか?
『日経メディカル開業サポート』では、開業までのスケジュールをセルフチェックできる「開業ToDoリスト」や、先輩開業医によるコラム、医師の開業意識調査結果など、これから開業される先生へ有益な情報満載でお届けしています。
また、物件探しや医療機器導入、会計・税務等、開業に関して適切なタイミングで適切なサポートを受けられる企業を厳選してご紹介しています。ご利用はすべて無料ですので、まずは一度サイトをご覧ください!

この記事を読んでいる人におすすめ