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第3回
今さら聞けない診療報酬改定率の話~前編~
数字の裏に隠された複雑な“物語”

2020/02/07
佐藤敏信

 もう昨年のことになってしまったが、診療報酬改定率が公表された。新聞記事等に沿って、その内容を振り返ってみよう。麻生太郎財務大臣と加藤勝信厚生労働大臣が2019年12月17日、本年度予算案の閣僚折衝を行い、表1に示すように、薬価を0.99%(市場拡大再算定の見直し等を含む)、医療材料価格を0.02%、合計で1.01%引き下げるとともに、医療の技術料などに当たる診療報酬本体を0.55%(国費+600億円程度)引き上げることで合意した。このうち、0.08%(国費+88億円程度 )については消費税財源を活用した特例的な対応として救急病院における勤務医の働き方改革に充てるとした。

表1 2006年度以降の診療報酬改定率
公表資料等を基に筆者作成

著者プロフィール

佐藤 敏信(久留米大学特命教授[医療政策担当])●さとう としのぶ氏。1983年山口大学医学部卒。同年に厚生省入省(公衆衛生局地域保健課)。厚生労働省保険局医療課長、環境省総合環境政策局環境保健部長、厚生労働省健康局長などを経て現職。

連載の紹介

佐藤敏信の「医療の常識を疑う」
医療財源が不足する中、医療現場の実態と省庁の方針が異なったまま新たな施策が打ち出されることは少なくありません。本連載では厚生労働省で保険局医療課長、健康局長を務めた著者が、現在の医療政策について着目すべきポイントを解説します。

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