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「標準治療以外の治療」を巡る裁判例の教訓

2022/01/12
墨岡 亮 矢古宇 匠(仁邦法律事務所)

 昨秋、自家がんワクチン療法を受けた末期の胆管癌患者が亡くなったことについて、がんワクチン療法に関する必要な説明をしなかったとして、医療機関側に110万円の支払いを命じる判決が下されたという報道がありました(2021年11月25日宇都宮地裁判決、下野新聞2021年11月26日記事)。

 この報道によると、当該事例では、治療の内容ではなく、あくまでも「必要な説明をしなかった」ことが問題とされたようです。医療機関で標準治療とは異なる治療が行われた際、事前説明の内容などを巡ってトラブルになり、裁判に発展する事例も見られます。今回は、これまでの裁判例から、標準治療以外の治療を行った場合の責任および注意点を見ていきます。

連載の紹介

日常診療に生かす医療訴訟の教訓
患者とのトラブルで頭を悩ませないようにするためには、日々の診療で紛争予防を意識した対応をしておくことが欠かせません。本連載では、医療機関側の弁護活動を行う仁邦法律事務所(東京都港区、桑原博道所長)の弁護士が、実際の裁判例も参照しつつポイントを解説します。

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