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血栓塞栓症の予防・診療を巡る紛争を防ぐには

2021/05/12
墨岡 亮 矢古宇 匠(仁邦法律事務所)

 本年4月、一部の新型コロナウイルスワクチンで、接種後に極めてまれに血栓症が生じることが報告され、各国のワクチン接種計画が見直しを余儀なくされています。日本で承認されている新型コロナウイルスワクチンとは別のものですので、現在のところ、国内では大きな影響は出ていません。ただ、今後、ワクチンの承認拡大に向けた動きの中で、ワクチン選択等の際に社会的な関心事となる可能性があります。

 これらのワクチンで報告された副反応としての血栓症は、ヘパリン起因性血小板減少症と病態が類似しているとの指摘もあり、一般的な血栓症とは異なるようですが、今回は、血栓症の中でも脳塞栓症の予防や診療に関連した裁判例を見ていくことにします(医療訴訟において肺血栓塞栓症を巡る裁判例も少なからず見られますが、それについては別の機会にご紹介できればと思います)。

連載の紹介

日常診療に生かす医療訴訟の教訓
患者とのトラブルで頭を悩ませないようにするためには、日々の診療で紛争予防を意識した対応をしておくことが欠かせません。本連載では、医療機関側の弁護活動を行う仁邦法律事務所(東京都港区、桑原博道所長)の弁護士が、実際の裁判例も参照しつつポイントを解説します。

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