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「医行為」の実施・指示を巡る裁判例の教訓は

2020/12/09
墨岡 亮 西岡 宏晃(仁邦法律事務所)

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行は、現在第3波とも言われており、いまだ拡大に衰えが見られません。そうした中で、PCR検査の実施について、民間企業が次々と参入し、最近では格安の料金でPCR検査が可能な民間検査センターが開設されるなどの報道もありました。なぜ格安でできるのかというと、例えば大手通信事業者が主体となって行っているPCR検査では、「医療行為ではない」ため、医療行為にかかる費用を除くことができ、価格を抑えられるとされています。

 ある行為が医療行為か否か、また、医療行為であっても医師以外の医療従事者が実施できるのかということは、意外に難しい問題です。医師や診療放射線技師以外の医療従事者に放射線照射をさせて刑事事件となる、という事例なども見受けられます。今回は、そうしたことのないように、医療行為とは何か、また、医師以外の医療従事者ができることは何かということについて、この点が問題とされた裁判例を見ながら解説していきます。

連載の紹介

日常診療に生かす医療訴訟の教訓
患者とのトラブルで頭を悩ませないようにするためには、日々の診療で紛争予防を意識した対応をしておくことが欠かせません。本連載では、医療機関側の弁護活動を行う仁邦法律事務所(東京都港区、桑原博道所長)の弁護士が、実際の裁判例も参照しつつポイントを解説します。

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