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「4要件」を満たせば積極的安楽死は許される?

2020/09/09
桑原 博道 西岡 宏晃(仁邦法律事務所)

 先般、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者に対し薬物を投与し、患者が死亡したとして、医師2人が嘱託殺人罪の疑いで逮捕された件が報道されました。嘱託殺人罪とは、嘱託を受けて人を殺害する犯罪であり、刑法202条により、6カ月以上7年以下の懲役または禁錮に処するとされています。ちなみに、普通殺人罪の場合、死刑または無期もしくは5年以上の懲役に処するとされています(刑法199条)。

 今回の事件に関する報道の中には、過去の裁判例で挙げられた「積極的安楽死の4要件」を引き合いに出した上で、違法であるかのように述べているものがありました。では、「積極的安楽死の4要件」とは何でしょうか。4要件は裁判所の共通認識であり、これらを満たせば、積極的安楽死も合法なのでしょうか?

連載の紹介

日常診療に生かす医療訴訟の教訓
患者とのトラブルで頭を悩ませないようにするためには、日々の診療で紛争予防を意識した対応をしておくことが欠かせません。本連載では、医療機関側の弁護活動を行う仁邦法律事務所(東京都港区、桑原博道所長)の弁護士が、実際の裁判例も参照しつつポイントを解説します。

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