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COVID-19疑い患者の診療拒否は認められるか?

2020/04/08
墨岡 亮 矢古宇 匠(仁邦法律事務所)

 年明けから続く新型コロナウイルス感染症COVID-19)の勢いはすさまじく、日本の医療現場にも多大な影響が生じています。今年4月1日には日本医師会から「医療危機的状況宣言」が出され、4月7日には新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言が出されたように、限られた医療資源の枯渇が心配されるようになりました。そのような中でCOVID-19が疑われる患者が感染症指定医療機関ではない一般の医療機関を受診した場合、診療拒否はできるのでしょうか。

 結論から申しますと、標準予防策を講じることができない場合や、他の患者さんとの距離を適切に保てない場合などでは、診療せずに、対応可能な医療機関などへの受診を勧奨することは可能だと考えられます。結論については3ページ目で改めて述べますが、まずは、応召義務の内容や裁判例についてご説明したいと思います。

連載の紹介

日常診療に生かす医療訴訟の教訓
患者とのトラブルで頭を悩ませないようにするためには、日々の診療で紛争予防を意識した対応をしておくことが欠かせません。本連載では、医療機関側の弁護活動を行う仁邦法律事務所(東京都港区、桑原博道所長)の弁護士が、実際の裁判例も参照しつつポイントを解説します。

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