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「物件を決めてから資金調達」に潜むリスク

2019/08/06
二上 吉男(株会社ずのお)

イラスト:竹田 匡志

 これまで多くの新規開業のコンサルティングを手掛けてきましたが、最近では、開業物件が決まってから資金調達の相談に来られる方が目立つようになりました。

 このところ地方銀行が診療所の開業融資に積極的に取り組んでいるので、「物件を決めたけれど資金調達先が見つからない」というケースは少なくなっています。

 でも筆者は、バブル崩壊後やリーマンショック後の銀行の貸し渋りを経験しているので、「融資を申し込めばいつでも貸してくれる」ことを前提にするのはリスクが大きいと考えています。それに、前に紹介したA医師のように、担保物件の内容などによっては、今でも地銀から融資を断られるケースもあります(前回前々回の記事を参照)。

 そのため、筆者がコンサルティングをする際は、事前に図1のような大まかな資金計画表を作成することを開業希望の医師にお願いしています。

著者プロフィール

二上 吉男(株式会社ずのお代表取締役)●ふたがみ よしお氏。1978年慶應義塾大法学部卒業。上田公認会計士事務所勤務を経て1991年に(株)ずのお(大阪市中央区)開設。診療所の開業・運営コンサルティングを手掛け、これまで350件以上の診療所開業を支援してきた。

連載の紹介

その開業、本当に大丈夫ですか?
診療所の開業までには様々な工程があり、その都度、的確な判断が求められますが、「果たしてそれでよいのか…」と迷う局面も少なくありません。本連載では、医業経営コンサルタントの二上吉男氏が、医師からよく質問される事柄を中心に、開業準備の考え方や具体的な手法を紹介します。
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