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覆面調査員も憤った代診医師の話し方

2022/01/26
榊原 陽子(マザーリーフ、社会保険労務士)

Case51 代診日になると患者数が急減する内科診療所

 今回、依頼があったのは住宅街にある内科診療所です。

 開業して10年がたち、患者数が順調に増えて経営が安定してきたことや、院長が自分の時間を確保するために、半年前から代診の医師に週1回、来てもらうことにしました。その医師は、院長の大学の先輩でもあり、知識、技術は申し分ありません。ところが、代診医師の患者への対応に関して、評判がとても悪く、代診日だけ目に見えて患者数が減ってきているとのことでした。

 患者からは「受付職員や看護師の対応は丁寧で問題ないのに、医師はムスッとした態度で話を聞くだけ聞いて、『はい、じゃあ薬出しときますね』の一言しか言わず、10秒で診察が終わってしまった。診てもらっている気が全くしない。あんな態度じゃ何も相談できない」といった苦情が院長に寄せられたそうです。受付にも「あの先生は無愛想で怖いから、次はあの先生の担当じゃない日に受診したい」という相談が来るようになり、院長の診察日にますます患者が集中した結果、待ち時間も増える一方だとのこと。

 このままだと、その代診医師だけでなくクリニック全体の印象も悪くなってしまいそうです。とはいえ、院長としても、自らが代診を依頼した医師に対して接遇の改善をお願いするのは、何だか失礼なようにも感じていました。

 そこで、覆面調査を実施し、その結果を基に第三者からフィードバックを行うことで改善につなげることになりました。

著者プロフィール

榊原陽子(マザーリーフ代表取締役)●さかきばら ようこ氏。全日本空輸の客室乗務員を経て2002年に社会保険労務士として開業し、2006年、医療・介護事業者向けスタッフ教育事業などを手掛けるマザーリーフを設立した。愛知文教短期大非常勤講師(ホスピタリティ論)。

連載の紹介

榊原陽子のクリニック覆面調査ルポ
トレーニングを受けた調査員が客を装ってサービスをチェックする覆面調査。この連載では、医療機関向けの覆面調査を手掛けるホスピタリティコンサルタントの榊原氏が実例を通して、院長が気付きにくい問題点と解決策を浮き彫りにします。なお、個人を特定できないよう、事例は一部変更を加えています。
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