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臨床研修プラクティス:実践!地域医療

第12回 おしっこが近くて

2015/08/06
中川紘明(市立根室病院)、宮田靖志(国立病院機構名古屋医療センター)

 ※この記事は「臨床研修プラクティス」(文光堂)2010年3月号からの連載を転載したものです。

Episode12●何回もトイレに行ってしまう

 田中さん(58歳 男性)は最近おしっこが近くて何回もトイレに行くため、新患外来を受診した。

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そのとき、何をどう考えたか?

研修医 「男性なので前立腺肥大症ですかね。もしくは神経因性膀胱でしょうか。まずは前立腺の腫瘍マーカーの測定、それにエコーで前立腺の大きさを確認したいと思います。」

指導医 「どうしてそのように考えたのかな?」

研修医 「男性でおしっこが近いと言ったら前立腺肥大症がまず思い浮かぶと思います。そうでなければ、膀胱を調節する神経の問題なのかなと思いました。」

指導医 「そうだね、どちらも考えられるね。おしっこの訴えは日常診療で非常に多いことは前にも話したけど(本誌vol.6no.8)、今回は、“おしっこが近い=頻尿”のアプローチの仕方を勉強してみよう。」

研修医 「はい、お願いします。」

指導医 「それじゃあ、まず初めに、頻尿をきたす疾患には、どういうものがあるだろう?」

研修医 「真っ先に頭に浮かぶのは膀胱炎です。糖尿病も多尿のために頻尿になります。」

指導医 「そうだね。ただ、もう少し系統的に頻尿の原因を考えていくのがいいね。解剖学的に考えて、(1)膀胱の異常、(2)膀胱周囲の異常、(3)前立腺の異常、そして、(4)感染症、(5)その他、の5つに分けて考えてみよう(表1)。」

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