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臨床研修プラクティス:実践!地域医療

第1回 最近むくんでるんです

2015/05/21
中川紘明(市立根室病院)、宮田靖志(国立病院機構名古屋医療センター)

 ※この記事は「臨床研修プラクティス」(文光堂)2009年4月号からの連載を転載したものです。

Episode1●足のむくんだ奥さんがやってきたぞ

 糖尿病・高血圧で通院中の田中さんの妻(55歳)は、体重92kgとメタボ気味。今日は定期受診の日だが、以前から気になっていたことを相談することにした。
「先生、最近足がむくむんです。腎臓でも悪いのでしょうか?」
 確かに両下肢から足背にかけてむくみがみられ、カルテを見返してみると、3ヵ月で体重が3kg増えていたのだった。

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そのとき、何をどう考えたか?

研修医 「原因は何でしょう?心不全で足が腫れている人はよく診ましたけど、息苦しそうでもないし…。田中さんの奥さんが言うとおり、腎臓が悪いのですかね。」

指導医 「どうして?」

研修医 「ネフローゼ症候群で下腿の浮腫がみられるって習いました。」

指導医 「むくみをみたら、(1)全身性、つまり両側性なら5つ、(2)局所性、つまり片側性なら3つの鑑別をまず挙げられるようにしよう。骨が平らで浮腫を評価しやすい前脛骨部内側を10秒間圧迫して凹み、つまり圧痕pitが生じるのをpitting edemaといい、体重1kgあたり50mLの体液貯留が予想されるんだ。もし、凹みがみられなければ、non─pitting edemaで、甲状腺機能低下症でみられる粘液水腫とリンパ浮腫を考えよう(表1)。」

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