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臨床研修プラクティス:抗菌薬をマスターする

ミニレクチャー:経口薬について考えてみよう
-本当に効果的な経口薬治療のために-

2015/05/07
山本雅人(名古屋大学医学部附属病院薬剤部)

 ※この記事は「臨床研修プラクティス」(文光堂)2008年10月号の特集を転載したものです。

 経口抗菌薬が効果を発揮するには、消化管から吸収されることが必要ですよね。実はこの吸収率(バイオアベイラビリティ)は薬剤によって大きく異なりますし、併用薬や飲食物によって変化する場合もあります。「何となく簡単」って思われがちな経口抗菌薬ですが、注射薬とは異なるいろいろな注意点があるのです。

■経口抗菌薬の吸収率って知っている?

 表1を見ると、経口抗菌薬は薬剤により吸収率に大きな差があることがわかりますね。例えば、経口セフェム薬に注目すると、セファレキシン、セファクロルなど第1・第2世代の薬剤は吸収が良い一方で、本邦で多く使われている第3世代セフェム薬は本来吸収が良くありません。すなわち、ターゲットとなる細菌が絞り込めていれば、安定した薬剤吸収、つまり安定した治療効果を得るには、第1・第2世代の薬剤の方が良いように思いませんか?このように、スペクトラムだけでなく吸収率にも注目すると、適切な経口薬選択に関する理解がより深められると思います。

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