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臨床研修プラクティス:病院当直でこんな症状を訴えられたら

眠れない

2014/12/04
入谷修司、尾崎紀夫(名古屋大学医学部精神科)

 ※この記事は「臨床研修プラクティス」(文光堂)2008年6月号の特集を転載したものです。

 「眠れない」と患者が訴えるときの背景要因は多岐にわたる。身体症状によるもの、むずむず脚症候群などのような病態、心理環境要因を背景とするもの等々である。不眠の背景を適切に評価し、最適な薬物投与を心がける必要がある。

1.どのような病態・疾患を考えるか?

【1】不眠の原因の整理法─5つのP─
 「眠れない」と患者が不眠を訴える背景要因は多岐にわたる。だが当直中に遭遇するときは、自らが主治医である患者の場合を除き、患者の背景情報は限られる。不眠の原因を整理する手だてとして、5つのPに分けて考えるのが分かりやすい(表)。それは、咳で寝つけない、頻尿で睡眠持続できない、掻痒感で眠れないなど身体的要因(Physical)に由来するもの、入院によって今までの生活リズムとギャップがある場合などの生理学的要因(Physiological)によるもの、生活上の心配事や自らの疾患に対する不安など心理学的要因(Psychological)によるもの、むずむず脚症候群やうつ病など精神医学的要因(Psychiatric)に由来するもの、喫煙やカフェインなどの嗜好品の使用やアルコール依存症の入院を契機にした離脱症状など薬理学的要因(Pharmacological)によるものである。もちろん、これらの要因は各々独立して存在するわけではなく重複することも多い。

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