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臨床研修プラクティス:病院当直でこんな症状を訴えられたら

頭が痛い(後編)

2014/09/04
宇高不可思(住友病院神経内科)、織田雅也(微風会ビハーラ花の里病院神経内科)

 ※この記事は「臨床研修プラクティス」(文光堂)2008年6月号の特集を転載したものです。

5.必要な二次検査は何か?

 頭蓋内感染症を疑う、あるいは、くも膜下出血の可能性が否定できない場合などは、腰椎穿刺による脳脊髄液検査を検討する。頭蓋内に占拠性病変を有する場合は穿刺により脳ヘルニアを引き起こすおそれがあるため、腰椎穿刺を実施する際には事前に頭部CTを施行しておく必要がある。

6.緊急性がないと判断した場合のとりあえずの応急的あるいは対症的治療は何か?

 一次性頭痛への対処を以下に示す。

【片頭痛】:軽度ないし中等度の頭痛には消炎鎮痛薬による対処も可能である。程度が重度の場合、あるいは軽症であっても消炎鎮痛薬が無効な場合は、トリプタン系薬剤を処方する。頭痛発作が出てからの内服で効果が期待でき、逆に前兆時に服用しても無効である。1日最大2回までに使用は制限され、2回目の内服は初回内服から1~2時間以上あける。虚血性心疾患、脳血管障害、末梢血管障害を有する例では禁忌であるため注意が必要である。片頭痛の随伴症状として悪心・嘔吐が高頻度であり、制吐薬の併用も有用である。

【群発頭痛】:片頭痛と同様に、トリプタン系薬剤の効果が期待できるが、群発頭痛に対して保険適応が認められているのはスマトリプタン皮下注射のみである。純酸素吸入(フェイスマスクで流量7L/分を15分間)も有効とされている。

【緊張型頭痛】:対症的な消炎鎮痛薬の投与が妥当である。空腹時の内服を避け、胃粘膜保護薬と併用するよう指示する。頭頸部表在性の神経・筋の緊張を緩和させるために、筋弛緩薬のチザニジン、エペリゾンや、抗不安薬のジアゼパム、エチゾラムなどを試す価値もある。

7.やってはいけないこと

 十分な評価を経ずに、安易な対症療法や経過観察といった指示のみでやり過ごすことがあってはならない。ルーチン検査として頭部画像検査を実施する必要はないが、神経学的診察は必ず行うべきである。

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