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臨床研修プラクティス:病院当直でこんな症状を訴えられたら

熱が出た(後編)

2014/08/21
大野博司(洛和会音羽病院ICU/CCU、総合診療科、感染症科、腎臓内科、トラベルクリニック)

 ※この記事は「臨床研修プラクティス」(文光堂)2008年6月号の特集を転載したものです。

5.必要な二次検査は何か?

 問診、身体診察で感染フォーカスがわかった場合、それに応じた検査を行います。
 例:胆嚢炎→腹部エコーなど。

 また、感染臓器の検体が採取可能な場合、その検体のグラム染色・培養も大切な検査になります。
 例:髄膜炎→髄液グラム染色、培養など。

 さらに、入院中の発熱、下痢、抗菌薬投与歴ありのケースでは、Clostridium difficileによる偽膜性腸炎を疑い、便CD抗原チェックを行います。

メ モ グラム染色
 Fever workupのところで触れた、尿・喀痰および感染フォーカスと考えられる検体のグラム染色ですが、道具さえそろっていれば簡便に施行できるため、初期研修医はぜひ習熟してほしいです。グラム染色は起因菌の推定のために非常に有用な検査であり、以下の方法で行います。

  1. 検体をスライドグラスに塗抹し、自然乾燥後、火炎固定する。
  2. クリスタルバイオレット液で染色1分間、その後水洗する。
  3. ルゴール液で染色1分間、その後水洗する。
  4. アルコールで脱色30秒(よくスライドをゆする:ここが重要!)、その後水洗する。
  5. サフラニンレッド液で染色1分間、その後水洗し、乾燥したら完成。

メ モ グラム染色されたスライドグラスのみかた
 まず低倍率で観察し、その後1,000倍で再度観察する。グラム染色での陽性(青く染まる)、陰性(赤く染まる)と、形態(球菌(丸い)と桿菌(細長い))で2×2の4パターンに分類する(表5)。

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