Cadetto.jpのロゴ画像

臨床研修プラクティス:あなたが起こす医原病

中心静脈カテーテル挿入時の合併症と対策

2013/12/26
浅生義人(天理よろづ相談所病院腹部一般外科)

 ※この記事は「臨床研修プラクティス」(文光堂)2009年12月号の特集を転載したものです。

ケース

70歳、男性。胃全摘術後の縫合不全のため、中心静脈栄養を行う方針となった。体型はやせ型。右鎖骨下静脈の穿刺を行ったが、なかなか血管に当たらない。数回の穿刺を繰り返し、やっとの思いでカテーテルを挿入、確認の胸部X線を撮ると気胸を認めた。さらにカテーテル先端は、内頸静脈を頭側に向かっていた。いったんカテーテルを抜去するとともに、胸腔ドレーンを挿入することとなった。

 中心静脈カテーテル(central venous catheter:CVC)留置は、周術期管理、化学療法、静脈栄養など、臨床上重要な手技です。しかしながら、留置操作による機械的合併症は少なくありません。致死的合併症も報告されています。

まず適応について確認しておこう

【禁忌】  以下のような背景のある患者さんは穿刺を見合わせましょう。
●出血傾向、血小板減少症:血小板数50,000/μL以上が必要です。
●呼吸不全の患者:気胸により呼吸不全が増悪し、致死的になる可能性があります。より確実な方法としてカットダウン(静脈切開法)、末梢挿入型中心静脈カテーテル(peripherally inserted central venous catheter:PICC)など別のアプローチを考慮しましょう(メモ参照)。

この連載のバックナンバー

この記事を読んでいる人におすすめ