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臨床研修プラクティス:あなたが起こす医原病

点滴漏れ・血栓性静脈炎

2013/10/31
谷岡未樹(京都大学皮膚生命科学講座)

 ※この記事は「臨床研修プラクティス」(文光堂)2009年12月号の特集を転載したものです。

ケース
初期研修医2年目のAさんは、化学療法の症例を数多く経験し、嘔吐や血球減少などの合併症への対処にも自信が出てきた。今日も、血管が細くてとりにくいと言われる40歳女性の点滴を左前腕内側から確保し、シスプラチンを投与し始めた。開始当初、滴下は良好で血管痛もなかった。ちょうどそのとき、上級医から救急外来に呼ばれたため、急きょ、救急室に向かった。2時間後、巡回していた看護師から「点滴が漏れています」とコールがあった。

点滴漏れを発見したら

 まず、点滴を止める。そして、注射器で陰圧をかけて、体内に残っている液体成分をできるだけ吸引し、漏出部から血液や点滴成分を除去しながら点滴ルートを抜去する。次に、点滴の内容を確認するとともに、血管外に漏出した容量を推定する。

漏れた薬剤が起壊死性抗癌薬の場合

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