異物を取り除くときにはエスマルヒで駆血する
ウニを踏みつけた、ガラスに突っ込んだ―。そんなときは、異物をすっかり取り除くことが大切ですが、見逃さないためには、いかに出血をさせないかが肝となります。血液で異物が見えなくなるからです。そのための駆血が重要です。足1本や腕1本といった場合には、幅の広いエスマルヒを使います。エスマルヒを隙間なく、端をほんの少しだけ重ねて、ぎゅうぎゅうと巻いていきます。先端の血液を全部中央に送るようにイメージしながら。根元は2、3回巻きつけてペアンで緩まないように押さえておきます。そして、先端からエスマルヒを外していけば、切開しても出血しない足、腕の出来上がりです。ちなみに、ウニの棘は摂子でつまんで抜こうとしてはいけません。つまんだ瞬間に崩れて創内に棘が残ってしまいます。切開して取り出すが正解。その際にも必ず駆血してね。(林)