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カデット特集●医師のマネープラン

医師のマネープラン Vol.3
勤務医と開業医のどっちがいい?マネープラン徹底比較!

田村弘道
Hiromichi Tamura
日本経営グループの税理士法人近畿合同会計事務所の医療事業部長/ファイナンシャルプランナー/クリニックの開業・経営・承継のコンサルティングを手掛ける。

 「勤務医として働き続けるか、開業して一国一城の主になるか」。少なくない医師が迫られるこの二者択一は、マネープランを大きく左右する。

 では実際に、病院で定年まで勤め続けるケースと、開業医に転じるケースでは、その後の人生のマネープランにどんな違いが出るのだろうか。下の図は、これら二つのケースのシミュレーションを日本経営グループの協力で作成し、比べたものだ。

 どちらも、プランのスタート時のモデルは、40歳男性の勤務医A氏。妻と子供3人という家族構成や、子供の進学先などの前提条件も同じだ。40歳でマイホームを取得し、長男と次男は私立大医学部へ進学する。大病院の内科診療部長という仮定のため、年収は2160万円に設定しており、これは勤務医の平均より高い。あくまでも一つの参考事例として見てほしい。

 「ずっと勤務医」のケースでは、A氏は55歳で副院長に就任し、60歳で定年を迎えた後は5年間、非常勤医として勤務。一方、「50歳で開業」のケースでは、70歳まで開業医として働くものと仮定している。

 一般的には、開業すれば生活が楽になるとの見方もあるが、「働き盛りの40~50歳代の家計収支では、勤務医と開業医に大差はない」。日本経営の医療事業部長の田村弘道氏はこう指摘する。「両者ともこの年代は、住宅ローンの返済と子供の教育関連の支出が重なり、家計が厳しい。開業すれば収入は増えるかもしれないが、半面、新規の借り入れも発生し、住宅ローンと合わせて返済の負担が重くなる」。

 経営や借金の返済が順調であれば、開業のメリットを享受できるのは60歳以降だ。勤務医が定年を迎える一方、開業医はまだ現役。3人の子供が巣立ち、開業時の借金を完済すれば、家計の収支が一気に改善する。このシミュレーションでは、70歳で金融資産は1億円を超える。

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