前回は心電図を1枚の画像として認識する瞬間的心電図判読方法の良書を紹介した。これで、見落としがないように順序立てて丁寧に読んでいく古典的判読法と、典型的な波形を瞬間的に見つける心電図判読法の両方を学ぶ機会を得たことになる。今回は、両者をうまく使い分けて日常診療に活かすことができるかどうか、心電図の実例を数多く収録した書籍で、実力を試してみることにしよう。

 前回の連載では、筆者が初期研修医の頃、病院で記録した心電図がすべて検査室に集められ、その大量の心電図を正常な心電図とそうでない心電図に振り分けるのが初期研修医の仕事だったことを紹介した。この振り分け作業以外にも、初期研修医はCCUをローテーションするときに、循環器内科の先生と1対1で心電図を判読することが義務付けられていた。初期研修医に心電図が与えられて、読み取れる所見を述べさせられる。その後で、心電図所見から考えられる鑑別診断などが問われるというものだった。しかも、判読する心電図は1枚ではなく、一定の時間に読めるだけ何枚も読むのである。

心電図400本ノックを試してみた!の画像