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復刻を願う伝説の心電図バイブル

2018/12/21
田中 和豊
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 前回まで長々と輸液・電解質・酸塩基平衡、そして、最後に尿についての良書を紹介してきた。これで採血検査と尿検査に関連する分野の良書を一通り紹介したので、今回からは採血・検尿と同じくらい頻回に行う検査である心電図を取り上げてみることにしよう。

 心電図を読んでそれを解釈する。当たり前に聞こえるかもしれないが、これができるようになるまでには相当な訓練が必要である。心電図の良書を紹介する前に、筆者自身の経験をお話ししよう。

 筆者が受けた当時の医学部大学教育では、心電図についてはほとんど習わなかった。3年生の基礎医学でその原理を1コマ(当時1コマ1時間半)学習して、1回午後に実習(確かアイントーベンの三角形を描いて電気軸を計算するようなもの)があった。そして、4年生の臨床医学では1コマ心電図の読み方の授業があった程度だったと記憶している。残念ながらたったこれだけの講義と実習では、心電図を読みこなすことはほぼ不可能である。

著者プロフィール

田中和豊(福岡県済生会福岡総合病院 総合診療部主任部長・臨床教育部部長)●たなか かずとよ氏。慶應大理工学部を卒業後、医師を目指す。94年筑波大医学専門学群卒業。横須賀米海軍病院、聖路加国際病院、アルバートアインシュタイン医科大、ベス・イスラエル病院などを経て、2012年より現職。

連載の紹介

医学書ソムリエ
良い医学書は良い海図のように、臨床の大海原の航海を確実に楽にしてくれるもの。しかし、数多く出版される医学書のどれを読んだらよいのでしょうか。本連載では、筆者の田中和豊氏が、忙しいあなたの代わりに様々な医学書に目を通し、「これは良い」と思ったものだけを紹介します。

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