海外留学を決意したら、英語の習得は必須です。今の時代、本屋に行けば英語学習に関する本が無尽蔵に陳列されています。町にはTOEIC、TOEFL対策の英語予備校なども多く存在しますし、インターネットでもオンライン英会話スクールが数えきれないほどあります。こうした背景を受け、どの教材を使って、どこの英会話スクールに通って、どういう英語学習法をするのがベストなのかが英語学習における最大の関心事となっている人が多いのではないでしょうか。
もちろん、それはそれで大切だと思います。ただ皆さんはこれまで、いい教材を購入しても結局数ページ読んだところでやめてしまったことや、英会話スクールも1カ月しないうちに通わなくなるといったことはなかったでしょうか。
私は、英語学習においてもっと大切なことは、英語学習の方法ではなく、長期間にわたり英語学習を持続する方法を見つけ出すことだと考えています。言い換えると、持続的に英語の勉強ができない自分を、英語の勉強を続けられる自分にいかに変えるか、ということです。
今回は、行動科学的なアプローチからみる英語学習持続法というものをお伝えしたいと思います。
その前にまず、行動科学という言葉になじみがない方がいるかと思いますので、簡単に説明しておきます。行動科学とは、「人の行動や習慣を科学的に研究する学問」で、これを活用することにより人の行動や習慣を変化させることに役立つ学問です。
例えば、行動科学を活用すれば、国が禁煙キャンペーンを推進しようというときに、「喫煙者にどうアプローチすれば禁煙してもらえるか?」「未成年に喫煙させないようにするにはどうしたらいいか?」といった課題の解決策を、科学に基づいて導き出す ことができます。皆さんも、とある禁煙のCMで俳優の舘ひろしさんや実際のお医者さんが出演しているのをご存知かと思いますが、あれは「人は、有名で権威のある人からのメッセージに従いやすくなる」という「Theory of Authority」を活用したものです。
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著者プロフィール
佐竹晃太(米国ジョンズ・ホプキンス大学公衆衛生大学院MPHプログラム)●さたけ こうた氏。2007年慶應義塾大学卒。北見赤十字病院での初期研修を経て、日本赤十字社医療センターで呼吸器内科医として勤務。2012年、中国中欧国際工商学院MBAプログラムに入学。2013年6月より現職。

連載の紹介
海外大学院留学マニュアル
医師としてのバックグラウンドを持ちながら、中国・上海にてMBAを取得し、現在は米国にて公衆衛生学修士(MPH)プログラムを学んでいる筆者。自らの経験を踏まえ、MBAやMPHを取得する大学院留学に興味がある医療従事者に、具体的なプロセスをお伝えします。
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