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【第3回】
いつ頃臨床留学するかを考える

2010/09/24
安川康介(米ミネソタ大学病院 内科レジデント)

インドやハンガリー出身の同期たちと

 臨床留学に興味がある人は、いつ留学しようかと悩むかもしれません。医学生の方であれば、大体以下のパターンが考えられるのではないでしょうか。

・大学卒業直後
・日本の病院で数年間臨床経験を積んでから
・在日米国海軍病院で1年間研修した後
・アメリカの病院の研究室で研究をしてから

 まれではありますが、大学直後に米国のレジデンシーに進む日本人の方がいます。私の知っているなかでは、卒業してすぐYale Universityの精神科レジデントになられた方がいます。一方、「日本の病院で数年臨床経験を積んでから」という人は比較的多く、私もその1人です。

 在日米国海軍病院には、「在横須賀米海軍病院(USNH Yokosuka)」と「在沖縄米海軍病院(USNH Okinawa)」の2つがあります。日本にいながら米国式の診療を経験できるため、海軍病院での1年間のインターンシップを経て米国のレジデンシーに入る人もいます。医学生の短期実習も受け入れており、私も沖縄の米国海軍病院を見学にいきました。インターンシップを経験された方が海軍病院について書いたwebサイトもありますので、検索してみて下さい。

 米国の病院で研究をしてからレジデンシーに入るという外国人医師は多いです。私の同期でも、PhDを取得してからレジデンシーを開始した外国人医師が数人います。また、米国でMasters of Public Health(公衆衛生学修士号)などの学位を取得してからレジデンシーに応募する人もいます。

 いつ米国のレジデンシーに進むのが良いかは、人それぞれのキャリアプランによります。あくまでも私個人の意見ですが、もし将来日本で働く予定ならば、日本で少しでも臨床経験を積んでからのほうが良いかもしれません。私は日本で2年間初期研修をしてから米国に来ましたが、日本での経験があるからこそ気づくこと、感じることは多く、日米の医療や医学教育の違いを意識しながら働くことができているように思います。

 レジデンシープログラムによっては、応募の条件に卒後何年以内、と明記しているところがあるので注意が必要です。例としてYale UniversityのInternal Medicine Residencyの外国人応募要項(http://residency.med.yale.edu/applying/img.aspx)を見て下さい。ここでは、卒後6年以内が条件として挙げられています。

著者プロフィール

安川康介(米国ミネソタ大学病院内科レジデント)●やすかわ こうすけ氏。2007年慶應義塾大学卒業。日本赤十字社医療センターでの初期研修終了後、09年6月より現職。趣味は読書とドローイング(線画)。

連載の紹介

臨床留学への道
「米国への臨床留学に興味があるが、何から始めればよいのか分からない」。そんな医学生たちに向けて、米国ミネソタ大学病院の内科レジデントである安川康介氏が、留学決定までのプロセスをたどりつつ、ノウハウを伝授します。

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