Cadetto.jpのロゴ画像

Dr.大竹のおすすめBizスキル

最大のハードルはベイビーステップで低く
「習慣化」という難題

2014/10/02

 「今年こそは毎日コツコツと英語勉強をしよう」「論文をしっかり理解するために統計学を勉強しよう」「毎月送られてくる学会誌をきっちり読もう」「定期的に運動しよう」「夏までに減量!」。決心して始めてもなかなか続かずに三日坊主で終わってしまうことってよくありますよね?新しく始めたことを継続し「習慣化」するのはとても難しいことなのです。

 何らかの目標を達成するためには行動を「習慣化」して継続していくことが必要です。歯磨きのように毎日やることが当たり前というように「習慣化」できればいいのですが、なかなかできないものなのです。

 今回は「習慣化」という難題についてのお話です。

 人間の脳には新しい変化に抵抗し、いつも通りを維持しようとする働きがあります。一種のホメオスタシスと言っていいかもしれません。その作用ゆえ、始めるときはやる気いっぱいでも実際に続くことはなかなかないのです。

 バージニア大学の心理学者ジョナサン・ハイトは私たちの感情を「象」、理性を「象使い」とたとえています。象使い(=理性)が一見操縦しているように思いますが、はるかに大きい象(=感情)を制御することがいかに困難かを説いているのです。象使いだけがやる気になっても象はなかなか動いてくれません。とはいっても、目標に向かって突き進むためには象のエネルギーが必要。何かを変えたければ象使いと象の両方に働きかけなければならないのです。

 大きな象を動かすことは難しい。一体どうすればいいのでしょうか?

まずはシューズを履き、目次を必ず読む
 象を一気に動かすことが難しいのであれば、少しづつ動かせばいい。ハードルを下げて変化を細かくすることが重要なのです。赤ちゃんが歩き始めるように少しづつということから、これを「ベイビーステップ」や「スモールステップ」と言います。

 例えば、部屋の片付けをしなければならないがやる気が起きないとき。一気にやるのではなく5分だけでいいから片付けるのです。5分で終わってしまっても少しは片付いたわけだし、やり始めれば自然と5分以上できてしまうもの。「始める」という一番高いハードルを下げるということが大事なのです。ランニングを始めたいがやる気が出なければ、とりあえずランニングシューズを履くだけでもいいのです。(履けば、大概の人は走り出しますが)

著者プロフィール

大竹真一郎●おおたけ しんいちろう氏。1998年神戸大卒。同大第3内科に入局後、関連病院に勤務。2007年からは医局を離れ、菊名記念病院、けいゆう病院、中野サンブライトクリニックで勤務。

連載の紹介

Dr.大竹のおすすめBizスキル
「ビジネスの世界では当然とされているノウハウやスキルを取り入れれば、医師ももっと効率的に仕事ができる」—。医療以外の職種にも幅広い人脈を持つ大竹氏が、多忙な医師生活に役立つビジネススキルや思考法を紹介します。

この連載のバックナンバー

この記事を読んでいる人におすすめ