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私たちの流儀

【第2回】川名 敬氏(東京大学病院産科婦人科准教授)
子宮頸部前がん病変に対して飲む治療ワクチンを開発
世界に知られるHPV研究者は根っからの臨床医

2015/08/25

かわな けい氏
1967年生まれ。東北大学医学部卒業。東京大学医学部産科婦人科に入局後、ヒューマンサイエンス振興財団研究員、埼玉県立がんセンター医員などを経て、2003年から2年にわたり米国・ハーバード大学(Brigham and Women's Hospital)へ留学。帰国後、11年に東京大学病院産科婦人科講師(病棟医長)となり、13年1月から現職(女性外科副科長)。専門は婦人科がん治療。医学博士。日本産科婦人科学会専門医、日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医、日本臨床細胞学会細胞診専門医、日本性感染症学会認定医・理事など。

 2014年9月、医学専門誌『Vaccine』にある臨床研究の成果が発表された。子宮頸部前がん病変に対する飲む治療ワクチンの有効性を示す結果だ。この研究を主導してきたのが、東京大学病院産科婦人科准教授の川名敬(かわな・けい)医師。子宮頸がんなどを引き起こすHPV(ヒトパピローマウイルス)の研究者として世界的に知られる。ワクチンの大きな特徴は、だれもが気軽に口にすることができる乳酸菌を使用している点。がんワクチンという最先端の研究にあって、身近な乳酸菌に着目した発想の面白さに魅かれ、川名氏に会って驚いた。"研究に重きをおく臨床医"というイメージが完全に覆されたからだ。乳酸菌の話の向こうに見えてきたのは、日々、真摯な態度で患者と向き合う医師の姿だった。

著者プロフィール

成島香里(なるしま・かおり)上智大学社会福祉学科卒業。山梨日日新聞社、保健同人社を経て、現在は、医療・健康を中心に取材するフリーライター。東京理科大学非常勤講師。 ※本連載は総合メディカル「DtoDコンシェルジュ」からの転載です。

連載の紹介

私たちの流儀
時代を見据え、転機をつかんだ先輩医師。その背景にある人柄や思いを浮き彫りにしつつ、若い勤務医や医学生の皆さんへのエールをお伝えします。

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