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レジ◯ビ攻略法―「ジャムの実験」に学ぶ研修病院の選び方

2017/03/07
鈴木 裕介(ハイズ)

 皆さん、自分が働く病院をどうやって選びましたか? 最近では、都市部で開催される「合同病院説明会」が初期研修病院選びのきっかけになることもポピュラーになってきました。私もこの「合説(ゴーセツ)」にはとある県から何十回も出展し、たまにキャリア系の企画に登壇させてもらったりもしています。そこで、うら若き学生諸君からのダントツに多くいただく質問が、「自分に合った病院をどう選んだらいいのか」というものです。おそらく、通算で100回以上同じ質問を受けてきたと思います。今回は、そんな質問にお答えしたいと思います。

 さて、合同病院説明会では全国各地の病院がお祭りの出店のようにブースを出して学生さんたちにアピールをしています。医学生は実際に見学に行かなくても、そこで全国の色々な病院を知ることができるので、「選択肢が増えていいね!」と言いたいところなのですが、実際はそういうわけでもないのです。

選択肢が多いと決められない!
 マーケティングの世界でよく知られている「ジャムの実験」をご存じでしょうか。コロンビア大学のシーナ・アイエンガー氏による有名な実験です1)。あるスーパーのジャム売り場で、6種類のジャムを並べた試食コーナーと、24種類のジャムを並べた試食コーナーの2つを用意したところ、試食をした人の人数はどちらのコーナーでも変わりませんでした。しかし試食後、ジャムの購入に至った人の割合は大きく異なりました。6種類のジャムを並べたコーナーの場合は30%の人が購入しましたが、24種類並べたコーナーではなんと3%の人しか購入しなかったのです。

 この実験が示しているのは、多すぎる選択肢は選ぶ側のストレスとなり、購入意欲そのものを削いでしまうということです。「選択肢が多すぎて選べない」とはなんとも贅沢な話のようですが、本人たちにとってはいたって深刻な状況です。

著者プロフィール

鈴木裕介(ハイズ社)●すずき ゆうすけ氏。2008年高知大卒。一般内科診療やへき地医療に携わる傍ら、高知県庁内の地域医療支援機構にて広報や医師リクルート戦略、 医療者のメンタルヘルス支援などに従事。16年に国家資格キャリアコンサルティング技能士2級を取得。15年より現職。

連載の紹介

鈴木裕介の「キャリア迷子」に捧げる処方箋
昔に比べて価値観やキャリアが多様化し、「働き方」に悩む機会が増えてきました。医師でありながらこれまで1000件以上のキャリア相談を受けてきた鈴木裕介氏が、進むべき道を見失った「キャリア迷子」たちに送る「愛の処方箋」。様々なキャリア理論と実践に基づき、優しくレクチャーします。

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