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ほんの10分、15分を積み重ねて

2021/03/05
織田うさこ

 私は皮膚科の外来のほかに、在宅医療もしているのですが、寂しさを抱えている独居の高齢者が少なからずいるように感じます。

 看護師さんと2人で訪問すると、待ってましたとばかりにおしゃべりが始まります。この間来たヘルパーさんの話とか、息子の話、カーペットが古くなった、食べたカレーににんじんしか入ってなかった、……他愛もない話がほとんどです。

 体調はお変わりないですか、と尋ねると、頭が痛い、めまいがする、しんどい、腰が痛い……と。最初は、一応きちんと真に受けて(?)診察するのですが、聞くたびに違うことをおっしゃったり、他覚所見に乏しかったりして、ああ、いわゆる不定愁訴だな、と分かってきます。気持ちが晴れないと、きっと不定愁訴も増えるのでしょう。「めまいがしていたけれど、先生と話しているうちに治まったわ」なんて言われることもあります。

著者プロフィール

織田うさこ(皮膚科医・内科医)●市中病院での初期研修修了後、皮膚科医として勤務していたが、必要に迫られて、内科も勉強しながら従事している。家庭医として地域医療に貢献。何事にも必死になりすぎるタイプ。

連載の紹介

うさコメント!
2007年、小西真奈美さん主演で放映されたドラマ「きらきら研修医」のモデルとなった織田うさこ氏が、身の回りの医師について、患者との関わりについて、医療現場で起こるさまざまな出来事について、独自の視点で語ります。

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