訪問診療の依頼があり、前立腺癌のターミナルの方の診察に行きました。50代の男性で癌の進行が早く、皮膚や骨にも転移を起こしているとのこと。急激にADL(日常生活動作能力)が落ち、ほぼ寝たきり状態で、仙骨部に褥瘡ができていると聞いていました。

 ご自宅に到着し、介護をされている奥様に案内されて2階の部屋に入ると、ベッドには大柄でがっしりとした体格の男性が横になっていました。側には訪問看護の名札を下げた2人の女性が立っていて、私の顔を見ると挨拶してくれました。

「Aさん、仙骨部の褥瘡を先生に診てもらいますね」。看護師さんたちがAさんにそう話しかけると、「ゆっくり頼む」という返事がありました。看護師さんはかけ布団をめくり、Aさんのおむつを外しながら、「この通りの状態で横を向くのもままならなくて……。私たちが体を支えていますから、素早く診てくださいね」と私に言いました。

先生分かる?この痛みの画像