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研修医時代の「息子」との再会

2018/03/05
織田うさこ

 ある日の午後の外来。電子カルテの画面に表示された予約患者さん一覧の中に、見覚えのある名前を見つけました。見覚えはあるものの思い出せず……。「誰だっけ?」と気になりながら外来を続けていました。

 その患者さんの順番になっても、やっぱり思い出せないまま。小学生の男の子です。「知り合いの子供さんだったかな?」と考えましたが、その苗字の知り合いはいません。
 本人が入ってきても、見たことがない顔。声にも聞き覚えがありません。
「今日はどうされましたか」と尋ねると、付き添いのおばあちゃんが「転んであちこち擦りむいて怪我をしたんです」と答えました。

「どうってことないんだけどさ、これくらい」。口を尖らせる男の子の表情を見た瞬間、あっ!と思いました。私は、彼が赤ちゃんだった頃を知っていたのです。

著者プロフィール

織田うさこ(皮膚科医・内科医)●市中病院での初期研修修了後、皮膚科医として勤務していたが、必要に迫られて、内科も勉強しながら従事している。家庭医として地域医療に貢献。何事にも必死になりすぎるタイプ。

連載の紹介

うさコメント!
2007年、小西真奈美さん主演で放映されたドラマ「きらきら研修医」のモデルとなった織田うさこ氏が、身の回りの医師について、患者との関わりについて、医療現場で起こるさまざまな出来事について、独自の視点で語ります。

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