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恋愛第一、仕事は第二

2012/05/16

 ものすごーーーく体が弱い同期の女子がいました。3~4日に1度は当直室のベッドで寝込み、朝のミーティングでも青白い顔。カルテを入力している時も表情はうつろでため息ばかり。それでも欠勤はせず、病院には来ていました。

 「ねえねえ、あの子、大丈夫かなぁ? しょっちゅう倒れているでしょ」。同期の友達に聞くと、その友達は「知らないの?!」と言って、彼女の体調が優れない本当の理由を教えてくれました。

 彼女は、同じ病院の3つ上の先輩と付き合っていました。その先輩はイケメンだけど、気分屋で態度がコロコロ変わる人。ほかにも女がいて、彼女のことは都合のいい女としか思っていません。それが分かっていても、彼女は彼にほれていました。結果、振り回され続け、落ち込んでしょっちゅう寝込んでしまうのだそうです。

 「だから同情する必要なんかないわよ。真面目に仕事しろっつぅの。ほんと迷惑」。友達は冷たくそう言い放ちました。寝込むほど落ち込んでも、彼女が病院を休まないのは、彼に会いたい一心からだったのです。

著者プロフィール

織田うさこ(皮膚科医・内科医)●市中病院での初期研修修了後、皮膚科医として勤務していたが、必要に迫られて、内科も勉強しながら従事している。家庭医として地域医療に貢献。何事にも必死になりすぎるタイプ。

連載の紹介

うさコメント!
2007年、小西真奈美さん主演で放映されたドラマ「きらきら研修医」のモデルとなった織田うさこ氏が、身の回りの医師について、患者との関わりについて、医療現場で起こるさまざまな出来事について、独自の視点で語ります。

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