精神保健福祉士(PSW)や心理士に続き、今回も精神科特有の職種について紹介したいと思います!
精神科作業療法
作業療法(OT)、というだけでも馴染みが薄いと思います。さらに精神科作業療法というのはご存知でしょうか?
作業療法は病院によってさまざまです。例えば、パズルや絵画、陶芸、ストレッチなどのプログラムは比較的多くの病院で行われていると思います。農作業を取り入れる病院もあるようです。当院では、卓球や麻雀も人気のプログラムです。料理の練習も行っています。せのびぃは先日担当の患者さんに「ぜひ」と手料理のご招待を受け、チームみんなでごちそうになりました。
厳密には違うようですが、いわゆる社会生活技能訓練(Social Skills Training:SST)も当院ではOTの延長で行っています。
これらを取り仕切ってくれているのが作業療法士です。作業を手助けしながら、それぞれの患者さんの活動を観察し、その日の活動内容を報告してくれます。それを聞くたびに「目が何個あるんだろう?」と思わされるほど的確に病状を把握してくれます。
せのびぃが患者さんのOTの様子をこっそり見ていると、病棟での診察時には見せてくれない素の表情や活動度が現れていることが分かります。こうした医師が知らない面の情報を持つ作業療法士と退院後の治療方針を議論するのも、重要な医者の仕事です。
デイケア
作業療法は、1人の作業に没頭することもできるようになっています。社会との交わりをさらに増やす段階では、デイケアという治療の仕組みもあります。当院のデイケアは比較的若い利用者が多く、それぞれの係を決めたり遠足に行ったりと、やや学校生活に似た活動を行うことが多いです。時間によってはナイトケアというところもあるし、デイケアも参加者や施設によって内容はまちまちです。社会生活に近づけば近づくほど自由度も当然上がるわけですね。
当院のデイケアのスタッフ構成は心理士が多くを占めるのですが、心理士のすごさは以前ご紹介したので、今回はピアサポーターのすごさに注目してみようと思います。
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著者プロフィール
毎日せのびぃ●市中病院での初期研修後、出身大学病院を経て、再度初期研修病院に戻った精神科医の卵。外見や語り口は穏やかで気さくな好青年。だが、胸の内には数々の野望が渦巻いている。今はそれらを封印し、高みを目指して修行に励む日々。

連載の紹介
日々是たぶん好日ナリ
毎日せのびぃ”が臨床の狭間で繰り出すつぶやきログ。生活の大部分を占める医療ネタのほか、将来のこと、趣味のこと、世間話など、フリーハンドで書いていきます。
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