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研修医は慢性期の管理をいかに学ぶか?

2014/02/12

 前回話題として取り上げた医療ドラマにはなかなか出てこない、慢性期の管理について今回は取り上げたいと思います。

 当院の初期研修のローテーションは、各科最大3カ月と決まっており、定期的な外来枠をもらうことはできないので、慢性疾患の投薬内容の細かい微調整など慢性疾患のフォローを実際に行うという研修システムにはなっていません。

 よって、慢性疾患の管理については正直未知の部分が多いのですが、3年目になって自分が専門家(見習い)として、外来を持ったり長い目で治療の方針を立てたりするわけなので、今から考えておかなければなりません。正直、大変です(苦笑)。

共通点は「ブラックボックスへの介入」
 せのびぃは精神科に進むことに決めたわけですが、集中治療に進もうか迷った時期がありました。稀に共感してくださる方がいるのですが、なんとなく自分の中で精神科と麻酔科で共通点があるような気がするんですよね。

 たとえば、精神科も麻酔科も、薬剤がなぜ効くのかよくわかっていません。

 精神科のいわゆるメジャートランキライザーとよばれる抗精神病薬は、おそらくドーパミンレセプターをブロックしているのだといわれています。しかし、脳のどこでドーパミンをブロックしているのか、なぜドーパミンを抑えまくっているのに、全員がパーキンソニズムを来すわけではないのか、しっかりとは解明されていません。もちろん、副作用の1つなので、臨床でも注意はされていますが。

 機序は完全には解明されていませんが、それでもやっぱり、多くの統合失調症の患者さんにはメジャートランキライザーがよく効きます。

 麻酔科に話を移すと、一番メジャーな全身麻酔は、究極的にはなぜ麻酔ができているのか解明されていません。でも、ごく稀な例外を除き、全身麻酔は安全に施行され、患者さんたちは無事に手術を終えているわけです。

 そういえば、飛行機がなぜ飛ぶのかも分かっていません。この辺り、やっぱり麻酔科医はパイロットに似ていますね(Vol. 52「麻酔科医はパイロット?!」もぜひお読みください)。

 こう考えてみると、最も主要なテリトリーが、実はブラックボックスに対する介入を行っているという点で、この2つの診療科は似ているような気がします。

著者プロフィール

毎日せのびぃ●市中病院での初期研修後、出身大学病院を経て、再度初期研修病院に戻った精神科医の卵。外見や語り口は穏やかで気さくな好青年。だが、胸の内には数々の野望が渦巻いている。今はそれらを封印し、高みを目指して修行に励む日々。

連載の紹介

日々是たぶん好日ナリ
毎日せのびぃ”が臨床の狭間で繰り出すつぶやきログ。生活の大部分を占める医療ネタのほか、将来のこと、趣味のこと、世間話など、フリーハンドで書いていきます。

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