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「引かない」せのびぃが、救命センターで学んだこととは?

2013/11/20

 今日は、三次救命センターをローテートしたときの話をしようと思います。以前のコラム「『守護神』が『引く』?」などでも書いていますが、基本的にせのびぃは「引かない」医者なので、自分がローテートしている間、救命センターは凪いでいました。

 はじめの頃、スタッフからは、「そのうち来るよ。たまたまだよー」と言われていたのですが、ローテート中盤になると「先生って、ホント引かないねー」となり、最終的には、看護師から「せんせー、ずっと救命ローテしてて~」と、違った意味で人気が出てきました。そりゃ、患者さん来ないから仕事がラクでヒマでよかったでしょうね…(苦笑)。

 他人の不幸を願っているわけではないのですが、せのびぃ自身は、三次救命症例が来るのを心待ちにして、シフト以外の時にも病院に張り付いていました。それでもやっぱりホットラインは鳴らず、深夜になって自分が寮に帰っている間に重症患者さんが運ばれている(自分が当直の時にはなぜか少ない……)というような1カ月間を過ごしていました。

 とはいえ、来るときにはもちろん来ますので、その際は全力で立ち向かうように努めていました。

派手な手技に気を取られ「灯台もと暗し」に注意
 救命では「ABCD」と言われるように、Airway、Breathing、Circulation、Dysfunction of CNSの順にバイタルサインを安定化させるのが重要です。しかし、少し慣れてきた頃はついつい派手な手技に気を取られて、心エコーはやったけれども心音を聞いていないとか、胸部単純X線は確認したけど、呼吸音の詳細な聴診はしていなかったといったことが起こりがちです。

 確かに三次救急では、患者さんの意識が悪いことが非常に多く、病歴はあまり取れないことが多いですし、各種検査を優先するあまり、つい身体所見が甘くなりがちです。

 敗血症っぽい患者さんでは、とりあえず血液培養と痰培養と尿培養を提出して、広域抗菌薬としてカルバペネムとバンコマイシンを投与して、さぁ、EGDT (Early Goal Directed Therapy) に則って、CVとA line入れるぞー。

 …と、確かにこういう流れも重要ですが、グラム染色とか病歴聴取とか、皮膚所見とか、そのあたりを見なくて失敗したことってありませんか?

著者プロフィール

毎日せのびぃ●市中病院での初期研修後、出身大学病院を経て、再度初期研修病院に戻った精神科医の卵。外見や語り口は穏やかで気さくな好青年。だが、胸の内には数々の野望が渦巻いている。今はそれらを封印し、高みを目指して修行に励む日々。

連載の紹介

日々是たぶん好日ナリ
毎日せのびぃ”が臨床の狭間で繰り出すつぶやきログ。生活の大部分を占める医療ネタのほか、将来のこと、趣味のこと、世間話など、フリーハンドで書いていきます。

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