小児科で学んだEBMと、絞れる検査は絞るという前回までのコラムの続きです。
15歳以下の子どもの頭部外傷時にCTを撮る基準について、小児科の指導医の先生にPECARN studyというのを教えてもらいました。他にもいくつかstudyがあるみたいですが、親がしっかり監視してくれるという条件のもとで、なるべく被曝を避けるようにするのが現代の流れだということです。子どもは余命が長いこともあり、CTで悪性腫瘍発生率が有意にあがってしまうわけですね。
PECARN studyは次のようにまとめられています。
ciTBI (clinically important Traumatic Brain Injury:外傷性脳挫傷)除外基準によると、陰性予測値は、2歳未満で100%、2歳以上で99.95%だったそうです。これなら以下の基準を満たす小児はCTを撮らなくてもよさそうです。
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著者プロフィール
毎日せのびぃ●市中病院での初期研修後、出身大学病院を経て、再度初期研修病院に戻った精神科医の卵。外見や語り口は穏やかで気さくな好青年。だが、胸の内には数々の野望が渦巻いている。今はそれらを封印し、高みを目指して修行に励む日々。

連載の紹介
日々是たぶん好日ナリ
毎日せのびぃ”が臨床の狭間で繰り出すつぶやきログ。生活の大部分を占める医療ネタのほか、将来のこと、趣味のこと、世間話など、フリーハンドで書いていきます。
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