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小児科ローテ編:「ぜーぜー」は怖くて深い

2012/02/10

皆さまお久しぶりです! 小児科ローテ中のぴぃ子です。
大体、病棟で月4~5回、救急で月4回当直してます(;´Д`)

ぴぃ子のいる市中病院には、喘息の子がたくさん入院してきます。
救急室で「ぜーぜー」が主訴の子たちは、トリアージカウンターでベネトリン(β刺激薬)吸入を10分×2回行って、その後にぴぃ子たち1年目研修医が問診&診察します。

喘息の子たちの「帰宅or入院」は、トリアージ時とβ刺激薬吸入後のバイタルで、ほぼ決まると言っても過言ではありません。吸入後も、SpO2 ≦ 96% or 呼吸回数が年齢上限以上(生後2カ月以下で60回/分、2カ月~1歳で50回/分、1~5歳で40回/分、6~8歳で30回/分) or 努力呼吸や呼吸苦がある場合、小児科当直の2年目研修医の先生へのコンサルトが必要です。

喘息で入院した子たちの大半は、昼間は比較的元気で、暇をもてあましていることが多いのですが、先日は、持続でベネトリン吸入をしてもマスク酸素(8L/分)が外せず、あわや挿管になりかけた10歳の女の子や、マスク酸素(10L/分)+肩呼吸で救急搬送されてきた11歳の男の子が入院し、喘息の恐ろしさを目の当たりにしました。

入院するような喘息の子には、ステロイドの経口投与(プレドニン30mg)、または経口摂取できない小さな子には、ステロイド静注(1mg/kgで6時間ごと、12投で終了)がメーンコースなのですが、ステロイドを使用してもなかなか「ぜーぜー」が治らない子が何人かいて、フト疑問が沸き起こりました。

そこで難治性の喘息について調べてみたところ、
胃食道逆流(Gastro-esophageal Reflux:GER)との関連性について、エビデンスがたくさんあることを初めて知り驚愕。Σヽ(`д´;)ノ
(後で同期に話したら”そんなことも知らなかったのか”と言われて凹みました)

UpToDateでは「成人喘息の28論文のsystematic reviewにおいて、喘息患者の51%にGER症状があった」「25-75%のpersistent asthmaに異常なrefluxがみられた」などの記載がありました(文献1)。欧米の小児科消化器学会の胃食道逆流ガイドラインにも、難治性の喘息患者には、胸やけなどのGER症状の有無を問診し、症状がある場合には、PPI(プロトンポンプ阻害薬)や手術といった治療を検討する、というアルゴリズムが掲載されていました(文献2)。

またアメリカのアレルギー・喘息・免疫学会では、咳き込み嘔吐(咳き込んだ後に嘔吐するもの)が、喘息の症状の一つである可能性が示唆されているようです(文献3、odds ratio 7.9)。

し、知らなかった~~~~(*_*;

「ぜーぜー」は怖くて深い...。
小児科ローテ中のぴぃ子からでした~!

著者プロフィール

研修医ぴぃ子(某病院初期研修医)●国内の某研修病院で、研さんに明けくれる初期研修医2年目女子。どんなに忙しくとも、外界の様子をうかがうアンテナはぷるぷる回転中。

連載の紹介

研修医ぴぃ子がいく
怒濤の研修生活を満喫中の初期研修医ぴぃ子が、日々の修業の中でふと思ったこと、驚いたこと、役立ったこと、へこんだこと、などなどを、Cadetto.jp読者とシェアします。

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