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他科で研修できるありがたさ

2011/12/12

 私は皮膚科医ですが、皆が専門科のみを勉強し、スーパーローテートの研修がほとんどなかった20年前に、1年間内科の研修を行いました。そのきっかけはある患者さんを診たことにあります。

 皮膚科医として働き始めた1年目のある土曜日のこと。病棟の患者さんの処置がほぼ終わり、「そろそろ帰れるなぁ」と思っていると、外来担当医から、項部の蜂窩織炎の患者さんが緊急入院するとの連絡が入りました。30代前半で高度の肥満と未治療の重症糖尿病があり、生来知的レベルが低く、精神神経科に通院加療中の患者さんでした。

 早速静脈ルートをとり、抗菌薬の点滴を始めましたが、何度お話ししても理解されずにルートを自分で抜いてしまいます。血管が細く、ルートを確保するのにも一苦労でした。

著者プロフィール

大久保ゆかり(東京医大皮膚科学講座准教授)●おおくぼ ゆかり氏。1984年東京医科大学卒業。98年同大講師。2001年より米スタンフォード大へ留学。10年より、東京医科大学医師・医学生支援センター、センター長。

連載の紹介

女医20年生
母、妻、医師の3つの顔を使い分け、現在も大学准教授として臨床や後進の指導に従事する大久保ゆかり氏。先輩女性医師として、女性医師が一線で働き続けるためのメッセージを送ります。

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