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地域医療研修を「2カ月」にした理由

2017/02/08
金子 敏明(高知医療センター初期研修医2年目)

 先週に引き続き、梼原(ゆすはら)病院での地域医療研修リポート第2弾です。休日、高知市内に帰って研修医のみんなと話していると、必ずこう聞かれます。「何で必修は1カ月の地域医療研修を2カ月取ったの?」と。高知県の地域医療研修病院は、高知市内から最も近い嶺北中央病院でも、高速道路を使って車で45分ほどかかる、いわゆる田舎に位置しています。なので、多くの地域医療研修では病院の近くに丸々1カ月間滞在することになります。また、基幹型研修病院と比べ、専門性の高い治療が行われているわけではないので、必修とされている1カ月だけ地域医療研修を行う研修医がほとんどです。

 だから、先の質問の裏にはこんな意味があるように感じます。「何で(好き好んで専門の勉強もできない上にド田舎にある病院の)地域医療研修2カ月取ったの?(その間市街地に飲みにも行けないのに)」。真面目に答えても空気が読めない人になるだけなので、いつもは受け流しているこの質問ですが、この場を借りて今回、その質問に答えようと思います。

本物の地域包括ケアがある地域
 理由は、梼原町は医療・介護・福祉が一体化した地域包括ケアのモデル地域の1つだと考えているからです1)。何が一体化しているかというと、まず建物が一体化しています。梼原病院には、同一建物内に保健福祉センター、高齢者ケアハウス、デイサービスセンターが入っています。なので、デイサービスに来たついでに外来受診するとか、入院中に医療・介護について相談があれば保健福祉センターにすぐ相談することができます。

著者プロフィール

金子敏明(高知医療センター初期研修医)●かねことしあき氏。茨城県出身。2015年杏林大卒、同年高知医療センター初期研修医。学生時代は山本雄士氏に師事し、医療政策・医療経営を学ぶ。山本雄士ゼミの運営メンバーを務め、現在も山本雄士ゼミアドバイザリースタッフとして関わる。初期研修から高齢化率で日本の10年先を行く高知へ。2015年度から人材育成のためのプラットホーム「RyomaBase」に参画し、2016年度からRyomaBase高知代表を務める。

連載の紹介

大医への道
大学5年時に参加した山本雄士ゼミの合宿をきっかけに、東京の大学を卒業後、高知県に飛び込んだ初期臨床研修医の「大医への道」。行政や政治を見据えたキャリア計画を胸に秘めつつ、日々の研修や生活で学んだことを共有します。

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