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専門医制度の延期で僕らも立ち止まって考える

2016/07/27
金子敏明(高知医療センター初期研修医2年目)

 こんにちは。こちら高知は、例年通りの猛暑と、下から降ると言われるほどの強いスコールに悩まされております。しかし、そんな猛暑も吹っ飛ばす、冷や汗ものの一大事に決着がつきそうです。そう、僕ら研修医が不安でいっぱいの新専門医制度です。

 日本専門医機構は7月20日に理事会を開催し、「新専門医制度は2018年度を目安に19の基本領域で一斉スタートすることを目指す方針」を決めました(関連記事)。つまり、延期ってことですね。新しい制度が良いか悪いかという問題以前に、生煮えの制度の中に放り出される当事者、特に初期研修医2年目の僕らは、情報に振り回されては不安に駆られていましたが、延期となって現行制度に乗れるということで、一応の安堵感が広がっているように思います。

 医師のキャリアでは最重要項目である専門医資格の取得。その議論が「延期」という形で一時的に収束したところで、新専門医制度から離れ、落ち着いて自分のキャリアを考える時間を持ってみました。

大海にこぎ出す前に指針を決める
 医学生、研修医、若手医師の皆さんが自分のキャリアを考えるとき参考にする人や物事はなんですか? 先輩医師? 同期の医師? それとも医療系のキャリア雑誌でしょうか? 医師のキャリアの話というと、診療科、留学、働く病院、収入などの話題が多いですよね。

 一方、これらとは別の視点もあります。診療科の選択を迷っていたり、今の医師生活ではなんとなく満足できていないという人にご紹介したいと思います。

 僕がことあるごとにキャリア形成の参考にしている『キャリア・アンカー』の著者、エドガー・ヘンリー・シャインは、キャリアを選択する基本的な視点として以下の3つを挙げています。

(1)自分はいったい何が得意なのか
(2)自分は本当のところ何をやりたいのか
(3)何をやっている自分に意味や価値が感じられるのか

著者プロフィール

金子敏明(高知医療センター初期研修医)●かねことしあき氏。茨城県出身。2015年杏林大卒、同年高知医療センター初期研修医。学生時代は山本雄士氏に師事し、医療政策・医療経営を学ぶ。山本雄士ゼミの運営メンバーを務め、現在も山本雄士ゼミアドバイザリースタッフとして関わる。初期研修から高齢化率で日本の10年先を行く高知へ。2015年度から人材育成のためのプラットホーム「RyomaBase」に参画し、2016年度からRyomaBase高知代表を務める。

連載の紹介

大医への道
大学5年時に参加した山本雄士ゼミの合宿をきっかけに、東京の大学を卒業後、高知県に飛び込んだ初期臨床研修医の「大医への道」。行政や政治を見据えたキャリア計画を胸に秘めつつ、日々の研修や生活で学んだことを共有します。

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