私はいま、思春期男子専門の急性期精神病棟で働いています。「急性期精神病棟」と漢字で書くと怖そうな印象ですが、患者さんのほとんどが保護者の承諾を得た任意入院で、症状を安定させてできるだけ早くご家庭、学校、コミュニティーに帰っていただくことが目標なので、平均入院日数は1週間程と、それほど長くありません。20床の病棟は常に満床で、子供達が毎日頻繁に入れ替わっています。
それでも、クリスマスやお正月などのホリデーシーズンには、入院が長引き1カ月ほど帰れない少年達もいて、病棟内の空気もどんよりとしていました。ホリデーシーズンに病棟に残っている少年達や、精神病棟に入院してくる少年達の多くは、帰る家がない子供達、つまり何らかの理由で保護者が親権を失い、州が親権を持つ子供達でした。
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連載の紹介
あめいろぐ便り
米国で学び、働く日本人医療従事者が広く情報発信するブログサイト「あめいろぐ」。その執筆メンバーがCadetto.jp読者向けにオリジナル記事を書き下ろします。日本からは見えにくい米国医療の姿を内側から伝えます。
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