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Rested doctors, but no experienced doctors.

2010/05/06
吉田穂波

産婦人科の外来診察室です。

 今回は、私が妊婦として体験した米国の周産期医療の“悲しい実態”をお話したいと思います。妊娠18週で超音波検査を受けたときのことです。

 すごく時間がかかっているな、と不思議に思いましたが、自分の位置からは超音波検査の画面が見えません。最初の技師さんに代わって今度は上級技師さんが再度念入りに検査している様子です。1時間近くお腹を出したまま、とうとう私はウトウトしてしまいました。

 その後、その上級技師さんから「胎児の脳にCyst(嚢胞)があった」と、検査結果の紙を渡されました。7mmほどのCPC(脈絡叢嚢胞 Choroid Plexus Cysts)です。慌てて、「医師からの説明を聞きたい。どうしたらいいか」と尋ねると、「今日は妊婦検診の予約は入っていないから、ここで帰るように」と言われました。

 超音波で異常が見つかった以上、早く詳しい説明を聞いておかなければと思い、妊婦検診外来の受付に行きましたが、ここでも「医師との面談は次回の外来予約(2週間後)までできない」とのことでした。

著者プロフィール

吉田穂波(ハーバード公衆衛生大学院リサーチフェロー)●よしだ ほなみ氏。1998年三重大卒後、聖路加国際病院産婦人科レジデント。01年名古屋大学大学院。ドイツ、英国、日本での医療機関勤務などを経て、08年ハーバード公衆衛生大学院。10年より現職。

連載の紹介

吉田穂波の「子育てしながらハーバード留学!」
米国ハーバード公衆衛生大学院で疫学の研究に従事する吉田穂波氏が、日米を往き来しながらの研究生活、子育て、臨床現場への思いなどを、女性医師として、産婦人科医として、4人の子の母親として、肌で感じたままにつづります。

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