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江戸時代に全身麻酔を施行した華岡青洲を題材にした傑作映画『華岡青洲の妻』(1967年)
美談の影に隠れた嫁姑の葛藤

2015/11/05
冨田和巳(こども心身医療研究所)
江戸時代に全身麻酔を施行した華岡青洲を題材にした傑作映画『華岡青洲の妻』(1967年)の画像

 2年ばかり続いた本欄も今年で終わることになり、残り2回となった。全体に洋画が多かったので、最後に邦画の、それも通常なら連載の最初に持ってくるべきとっておきの傑作を紹介したい。今回は、世界で初めて全身麻酔を実践した華岡青洲の足跡を、実に見事な小説に仕上げた有吉佐和子の『華岡青洲の妻』を増村保造監督が撮った映画。次回最終回は、実在した診療所ながら、創作された医師2人を主人公にした黒澤明監督の『赤ひげ』(1965年)とする。『赤ひげ』の映画は、原作者の山本周五郎をして「原作より素晴らしい」と称賛させた。華岡青洲も赤ひげも、ともに江戸時代の医師である。

著者プロフィール

冨田和巳氏(こども心身医療研究所所長/大阪総合保育大学児童保育学部教授)●とみたかずみ氏。1967年和歌山県立医大卒。小学生の頃から映画を観つづけ、映画鑑賞が最大の趣味。『小児心身医学の臨床』(診断と治療社)、『小児心療内科読本』(医学書院)などでも映画を扱ったコラムを執筆した。

連載の紹介

冨田和巳の「映画で考える医療と社会」
今や、DVDや映画専用チャンネルなど、映画は自宅で簡単に鑑賞できる時代です。これまで映画館に行く時間がとれなかった映画好きの医師に向けて、医療・医師を中心とした作品を紹介します。映画評論家風のコメントではなく、臨床医の立場から、映画を通して見た医療と社会について意見/異見を綴ります。

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