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父性社会・英国が表現する日本的心情『秘密と嘘』(1996年)
エディプスコンプレックスの西洋が描く日本的阿闍世コンプレックス

2015/07/15
冨田和巳
父性社会・英国が表現する日本的心情『秘密と嘘』(1996年)の画像

 先月紹介した『あなたを抱きしめる日まで』と同じく、若い女性の過ちが話の発端になる英国映画の傑作が、20年ばかり前に公開されている。この映画も題名がカタカナでなく日本語であり、父性社会・英国が母性社会・日本に特有とされている「母子関係の深層心理」を扱う傑作である。1996年のカンヌ映画祭で最優秀作品賞を取り、キネマ旬報のベストテンでも1位になるなど、封切当時、古風な邦題(直訳)にもかかわらず、見た人は絶賛した地味な作品。

著者プロフィール

冨田和巳氏(こども心身医療研究所所長/大阪総合保育大学児童保育学部教授)●とみたかずみ氏。1967年和歌山県立医大卒。小学生の頃から映画を観つづけ、映画鑑賞が最大の趣味。『小児心身医学の臨床』(診断と治療社)、『小児心療内科読本』(医学書院)などでも映画を扱ったコラムを執筆した。

連載の紹介

冨田和巳の「映画で考える医療と社会」
今や、DVDや映画専用チャンネルなど、映画は自宅で簡単に鑑賞できる時代です。これまで映画館に行く時間がとれなかった映画好きの医師に向けて、医療・医師を中心とした作品を紹介します。映画評論家風のコメントではなく、臨床医の立場から、映画を通して見た医療と社会について意見/異見を綴ります。

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